今度は一転、琵琶湖を背に追い風だ。しばらくは川沿いに行くが、今日のハイライトである近江八幡の旧市街に回るために、途中で左折。ここで「びわ湖よし笛ロード」に別れを告げる。そうして、八幡山の南東に展開する旧市街に入り込めば、その入口辺りでぱたりと風が止む。八幡山が北西からの季節風を遮っているのであろうが、何か境域を越えて、町の結界に入ったようでもある。そこから先は、もはや自転車に乗っている時間よりも、降りていた時間のほうが長かったかもしれない。
(参考サイト)
赤城温泉の温泉・露天風呂のある宿・ホテル - じゃらん温泉ガイド
http://www.jalan.net/onsen/OSN_50535.html
神戸・有馬・明石周辺のホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/hotel/280000/LRG_280200/
ザ・ナハテラス - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad332964/
琵琶湖からの水を引いた掘割、八幡堀に出会ったところから、ため息の連続である。掘割の向こうに、柴を積んだ木造の小屋があって、なかなかいいなと思ってDさんに入ってもらって写真を撮っていたら、地元の人が、何か面白いもんでもある?ただの柴小屋なんやけどねえ、と言った理由がすぐにわかった。旧市街には、近世から近代まで、神社か仏閣まで、商家から洋館まで、およそ考えられるほとんどの歴史的遺構が残存しているのでる。しかもそのエリアが広い。歩いて回るにはいささか骨が折れるくらいだろうが、自転車とはまことに都合がいい。八幡堀、日牟綴八幡宮、白雲館、新町通り、池田町洋館街と私たちは辿ってゆくが、そのすべての行程の傍らに、名もなき旧き良きものがある。地元の人が集まってなにやら相談していたのは、どうやらまもなくお祭りがあるかららしい。わけても、石垣の土台の上、途中まで縦に木を張った外壁の上に白い漆喰の壁が続く町屋の作りが美しい。しかしいずれも優劣がつけがたい。旧いものの中に人びとの生活感があって、ちょっと破れかけた壁の上に洗濯物がある風景も決して悪くなかった。充分解説の看板がついて然るべき建物がさりげなくふつうに使われていたりもする。日曜のせいもあるだろうが、ちょっとさびれた感のあるうす暗いアーケード街も、昭和のノスタルジアが濃厚に残っていた。八幡堀にいた白と黒の鳥は、日本特産種のセグロセキレイだとDさんが教えてくれた。そんな感じで2時間近く夢のような一刻を愉しんだあと、八幡堀に面した喫茶店に入る昔の民家の作りをほとんどそのまま活かしていて、座敷に上がる感じでほっとできた。